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Molecular Evolution of Medulloblastoma During Radiotherapy
髄芽腫は小児に最もよくみられる悪性脳腫瘍の一つです。その治療には放射線治療が多く用いられていますが、放射線治療は神経系への重篤な副作用を伴うことがあり、腫瘍の約30%が放射線に抵抗性を示すことも知られています。しかしながら、放射線抵抗性獲得の正確な機序はまだ十分に理解されておらず、髄芽腫モデルを用いた放射線治療による分子フィンガープリントは十分に検討されていませんでした。
本研究では、放射線治療未実施の髄芽腫細胞株(ONS-76)を放射線応答モデルとして使用しました。まずRNA-seqと質量分析を用いて、2グレイの単回放射線照射が細胞の転写およびプロテオミクスプロファイルに及ぼす影響を評価しました。次に単回および反復照射後のクロマチントポロジーの全体的な変化を、Micro-Cを用いて解析しました。
結果として、本研究は放射線治療後のゲノム全体的なクロマチントポロジーの変化を評価した最初の研究の一つです。細胞の放射線抵抗性獲得メカニズムに関する重要な知見と、遺伝子発現制御の基となる3Dクロマチンランドスケープを明らかにし、放射線感受性のターゲットとなる候補遺伝子をいくつか同定しています。
Speaker:Dayna Challis, PhD. Post-Doc, University of Tasmania |
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